知っていれば自慢できる!軽自動車の歴史 ”第3章 軽自動車新時代”

第3章 軽自動車新時代

軽自動車は日本独自のカテゴリーです。
軽自動車の発展は、独自の規格の中、日本独自の進化をしてきました。
ここでは他の国とは異なる形で進化してきた軽自動車の歴史を紹介していきます。

バブル崩壊の波 ー新たな敵とのシェア争いー

バブルの崩壊による景気の後退は軽自動車にも大きなターニングポイントとなりました。
ユーザーは、より経済性やコスト面で安い自動車が求められるようになってきたのです。
軽自動車は、そのニーズに応えつつあったコンパクトカーとのシェア争いを勃発させていくのです。
安全性、快適性装備の充実を図る軽自動車は、コンパクトカーとの差を埋めることに力を注ぎ、アピールしていく時代に突入していきます。

新しい形の波 ー軽自動車の追い上げー

スズキワゴンR
スズキワゴンR

スズキが1993年に登場したワゴンRは軽自動車に新しい可能性を感じさせるクルマとなりました。
室内空間を広くとり、使い勝手の向上を目的に考えられたトールボーイという形を提案したのです。
いままで窮屈さに我慢しなければならなかった軽自動車のパッケージを様々な工夫を凝らし、今までの域を超えることに成功した画期的なものでした。
さらに商用車をイメージさせない、引け目の感じさせないデザインを実現させ、ユーザーを引き付けました。
このワゴンRの登場によってコンパクトカーとの差を知事めることに成功したのです。

車両サイズの拡大 ー現在に繋がる時代の波ー

ダイハツミライース
ダイハツミライース

いままで、普通自動車の衝突安全基準は時速50km/hであるのに対し軽自動車は時速40km/hだったのですが、安全性を高めるため見直されることになります。
この改定により、軽自動車は全長3.4m、全幅1.48mに拡大することになります。
しかし車体が重くなるにもかかわらず、排気量は660cc以下と変わらず据え置きとなりました。
この改定で図らずしも、走行性能の低下、燃費の悪化につながる結果となってしまいました。
この厳しい条件の中、各メーカーは性能低下を解決するためのたゆまぬ努力をしていきます。
そして、さらなる進化を遂げることになります。
ダイハツはイーステクノロジーによるミライースを登場させ、30km/Lの燃費を実現させました。
それを追うようにスズキはアルトで30.2km/Lと追従していきます。
このことで軽自動車は、電気自動車・ハイブリッド車と比較され「第3のエコカー」と呼ばれるほどになりました。

ファーストカー時代へ ー 軽自動車の躍進 ー

ホンダN-BOX
ホンダN-BOX
さらに軽自動車はあらたな波を生み出すことに成功させます。
各メーカー規格いっぱいのスーパーハイトワゴンを登場させたんです。
ハイトワゴンよりさらに大きいボディーを持つスーパーハイトワゴンは、徹底した軽量化と低燃費技術により実現が可能となりました。
不安のあった安全面に関しても、技術を向上させ、さまざまな安全基準をクリアしていきました。
このスーパーハイトワゴンの登場で、セカンドカー的な位置付けにあった軽自動車が、メインに使うクルマ、ファーストカーへ変わっていきました。
軽自動車がコンパクトカーに比べてどの点でも十分に不満なく乗れるようになったことが証明されたのです。

軽自動車のこれから ーこの先へ、発展ー

軽自動車の規格が誕生した当初から考えると、実はその旨味は少なくったことは隠せないでしょう。
しかし、依然として経済的に有利な部分があることは変わりません。
規格内で様々な工夫をこらし、充実のラインナップでユーザニーズに対応し、ここまで進化した軽自動車。
これに対抗できるジャンルを生み出すことは、容易なことではありません。
軽自動車はこれからもしっかりとした地位を確立しながら、独自の進化を遂げ発展していくことでしょう。
軽自動車はまだまだこれからなのです!

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